不動産業ノウハウ雑記
これからの賃貸事業に必要なこと(その1)
例年、最もお部屋の入れ替わりが多い繁忙期の春を過ぎ、賃貸住宅の賃料相場は不景気のあおりを受けとうとう下落傾向が顕著になりつつあります。
そんな中、私の周辺でもこれから竣工を迎える物件もあれば、企画を立ち上げつつある物件もあります。
そこで、今回から数回に分けて、表題の通り「これからの賃貸事業に必要なこと」を書き連ねて参りたいと思います。
基本的にはこれから賃貸住宅などを新築する際のお話しですが、既存賃貸事業のブラッシュアップ(てこ入れ)にも参考になれば幸いです。
■目次
1.賃貸事業の問題点
2.安全な賃貸事業とは?
3.エリアの特長
4.コアターゲットの選定
5.ニーズとシーズ
6.事業コンセプトとブランディング
7.施工業者に求めること
8.WEB活用&コンテンツ資産
具体的には上記目次のような形でお話を進めていきます。
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1.賃貸事業の問題点
賃貸事業を考えるにあたってまず真っ先に行うべきことは、既に飽和しているとも言われる賃貸住宅などの供給に、現時点でどのような問題が発生しているのかを知ることかと思います。
新しい賃貸事業を始めることは起業(ベンチャー)のひとつと言えますが、暗闇や道なき道を歩む訳でなく、他山の石を大いに活用できる業種です。
かといって自分をその石に合わせる必要が全くないことはだいぶ先で改めて述べますが。
(1)マクロ的には既に供給過剰
なかなか空室が埋まらなくなってきている物件は明らかに増えています。
(2)少子化により市場規模は減少傾向
言うまでもなく、これからさらに空室住戸が右肩上がりで増えていく一方であることはご存知の通りかと思います。
(3)一般的な事業に比べ、初期投資の割合がきわめて大きい
賃貸事業を行っているオーナーの多くが「建てたらオシマイ」と勘違いされています。確かに投資コストのほとんどは建築費であることが多いようですが。その後はほったらかしになってしまっていること自体も大きな問題です。
(4)老朽化による事業収支の悪化
事業計画上の晩年を迎える以前に老朽化による空室増加および賃料低下に苦しむ物件が非常に多くなってきています。
そもそもの事業計画の不備を今ここで問題にしても手遅れとしか言いようがありません。
(5)住宅ニーズの変化への対応に迫られている
上記(4)より以前に、まだ築後10年に満たない物件の空室が埋まらないケースもあります。
借主が求める「住まいに対する要件」に合わないのがその理由です。
(6)事業の長期保証的商品が実際にはうまく機能しない可能性大
ひとくちで言えば例えばマスターリース。これは中にはやたらと長い期間の保証もありますけど、保証収入がどんな場合でも確定しているのでなければどれだけの意味があるのでしょうか。その限界がわかっているのなら良いですが、保証の範囲を正確にご理解されていますか?
(7)総じて事業リスクは高まっていく傾向にある
上記、いくつも並べましたが、その他の様々な状況をふまえても賃貸事業のリスクは以前に比べ、かなり高まっていく傾向にあるのはほぼ間違いないでしょう。
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このようにいくつもの問題点が見受けられます。
そしてこれらをふまえ、次回の「安全な賃貸事業とは?」に続きます。
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